税理士紹介トップ > 税理士紹介担当者コラム

税理士紹介担当者コラム

人柄や知識・経験を確認済みの、お客様優先の税理士だけをご紹介します!

料金やサービス内容についても、お客様の代わりにより良い条件に交渉いたします

相続税申告

公開日:2017/09/25 更新日:2021/10/13

二次相続で損をしないための節税ポイントと一次相続との違いを解説

 父母同時死亡の場合を除き、一般的には父、母の死亡に伴って相続は2回発生します。1回目の相続だけを考えていると、2回目の相続のときに大きな税負担となることがあります。そこで今回は、二次相続で損をしないための節税ポイントと、一次相続との違いなどを解説していきます。

8e59eb4aa29ce1b551b409bed0416068_s

二次相続とは?一次相続との違い

両親のどちらかが先に亡くなり、その遺産を相続する場合を一次相続、残された配偶者がその後に亡くなり、その遺産を相続することを二次相続といいます。 

一次相続と二次相続の違いは子どもの相続税額です。一次相続時に二次相続を見据えた対策をとっておかなければ、二次相続時にかえって税負担の総額が大きくなってしまう可能性があります。例えば、家族構成が両親と子ども一人とした場合の一次相続と二次相続における相続税の違いをごらんください。 

課税価格 一次相続 二次相続
  配偶者と子ども一人 子どものみ
4,000万円 0円 40万円
5,000万円 40万円 160万円
6,000万円 90万円 310万円
7,000万円 160万円 480万円
8,000万円 235万円 680万円
9,000万円 310万円 920万円
1億円 385万円 1,220万円
2億円 1,670万円 4,860万円
3億円 3,460万円 9,180万円
4億円 5,460万円 1億4,000万円
5億円 7,605万円 1億9,000万円

※一次相続は法定相続分に従い配偶者と子で1/2ずつ相続したものとする。
※一次相続には配偶者控除を適用
国税庁相続税の税率をもとに計算

この表では父が亡くなり、1億円の資産を母と子で1/2ずつ分割したと仮定します。母は配偶者控除を適用してます。

1億円の課税価格の場合、子どもには一次相続時に385万円の相続税が課せられています。その後、母が亡くなり母の5,000万円を子どもがそのまま相続した場合、1,220万円もの相続税が課せられています。

 この他、死亡保険金や死亡退職金の相続や、小規模宅地等の特例などを考慮するとさらに税負担が増える可能性があります。 

二次相続における相続税が高くなる2つの原因

二次相続における子どもの相続税が高くなる原因を考えてみましょう。 

  • 配偶者の税額軽減が使えない
  • 法定相続人が減少する

 この2つの原因で、二次相続における子どもの相続税が高くなってしまうのです。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。 

配偶者の税額軽減が使えない

相続税法では、配偶者控除という特例があります。

配偶者が相続した財産の課税対象価格が1億6千万円または法定相続分以下であれば配偶者の相続税が非課税となるのです。しかし二次相続では一次相続の法定相続人であった配偶者が被相続人となるため、この税額控除は適用されません。 (例えば、父が亡くなり、その後母が亡くなった場合は、子供の二次相続時では配偶者(母)の税額軽減が使えないということです。)

なお、配偶者の税制軽減については「【生前贈与の節税】生前に手を打てる節税方法を徹底チェック」で詳しく解説しています。

つまり、一次相続で被相続人の配偶者控除を適用して相続税額を低く抑えても、二次相続では配偶者控除が使えないため納める相続税が増えてしまうのです。 

法定相続人の減少

二次相続は、一次相続時に法定相続人であった配偶者が亡くなっているため、二次相続時には実質1人法定相続人が減ってしまいます。 

相続税は「3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)」という基礎控除があります。二次相続時には、この法定相続人が減っているため基礎控除も少なくなります。相続税が課税されるのは、遺産総額から基礎控除額を差し引いた金額です。法定相続人の減少が基礎控除額の減少に影響するため、課税される相続税が増えてしまうのです。 

また、死亡保険金と死亡退職金は、「500万円×法定相続人」で計算された金額が非課税となりますが、これも法定相続人が減っているわけですから、非課税枠が少なくなり課税される相続税額が多くなります。

 ただし、相続が10年以内に連続した場合は、二重に税金がかかってしまうことを避けるため相次相続控除という制度が設けられており、一次相続で納税した相続税の一部が二次相続で控除されます。 

分割方法で変わる二次相続の納税額シミュレーション

配偶者の相続税を変えた場合に、どのように相続税額が変わるのかをシミュレーションしてみましょう。

<例>

一次相続の被相続人:父(相続資産:2億円) 相続人:母、子ども2人の合計3人

二次相続人の被相続人:子ども2人

なお、二次相続時、母の遺産(1億6千万円)は減少していないものとします。

  配偶者控除を最大限に活用する分割した場合

一次相続
遺産2億円 1億6千万円 2,000万円 2,000万円
相続税額合計540万円 0円 270万円 270万円
二次相続
遺産1億6千万円 8,000万円 8,000万円
相続税額2,140万円 1,070万円 1,070万円

一次相続と二次相続の合計は2,680万円となりました。 

  法定相続分で分割した場合

一次相続
遺産2億円 1億円 5,000万円 5,000万円
相続税額合計1,350万円 0円 675万円 675万円
二次相続
遺産1億円 5,000万円 5,000万円
相続税額770万円 385万円 385万円

一次相続と二次相続の合計は2,120万円となりました。 

一次相続と二次相続の相続税額の違いを一覧表にまとめてみると次のようになります。

  配偶者控除を適用 法定相続分で分割
一次相続 540万円 1,350万円
二次相続 2,140万円 770万円
一次相続と二次相続の合計 2,680万円 2,120万円

配偶者控除を適用せず、法定相続分で分割した方が、560万円も節税できました。一次相続だけを見れば、法定相続分で分けた方が相続税は高くなりますが、二次相続を含めると大きく節税できていることが分かります。

相続税を納める際には、二次相続時の税負担も考えながらシミュレーションする必要があるといえるでしょう。 

一次相続時の二次相続の対策方法3つ

二次相続が発生するのが確実な場合は、対策を講じて少しでも節税を心がけると良いでしょう。ここではその対策として3つご紹介します。 

将来性のある財産は一次相続で子どもが相続する

業績の拡大が続いている企業の株式など、将来性のある相続財産は評価が低いうちに子どもが取得しておきましょう。そうすることで後々の相続税の負担が少なくなります。

 また、値上がりが期待できる開発中の土地なども、一次相続時に子どもが相続しておくほうが良いでしょう。二次相続時に膨れ上がった資産の相続税を納めるより、納める税額が少なくて済みます。

 小規模宅地等の特例は子供に適用させる

相続税には、被相続人が居住用や事業用に使用していた宅地等(土地や借地権)について、法定相続人が適用要件を満たせば該当宅地等の相続税評価額を減額できる「小規模宅地等の特例」という制度があります。 

一般的には被相続人と配偶者は同居していることが多いため、この小規模宅地等の特例を配偶者が適用させることがほとんどです。しかし配偶者には相続税の軽減が適用となるため、納税額がゼロということがあり、小規模宅地等の特例を配偶者に適用させるのはせっかくの制度を無駄にしているといえるでしょう。 

両親がまだ健在のうちに子どもが親と同居し生活を一にしておけば、小規模宅地等の特例が適用となるため税金面で有利になります。その後二次相続が発生したとしても、自宅は相続税の課税対象外となります。被相続人の配偶者も「配偶者居住権」によってその建物に住み続けることができます。 だだし、住民票を親の家に移したり、週末だけ同居したりするだけでは小規模宅地等の特例は適用になりませんので注意が必要です。

暦年贈与を活用する

通常、財産を贈与すると贈与税が課せられますが、一人当たり年間110万円までの暦年贈与なら課税されず申告の義務もありません。この制度を利用して生前に子どもや孫に贈与しておくと、将来の相続税が減らせます。 

ただし、相続税開始前3年以内の生前贈与は相続税の課税対象となるため、早めに計画的におこないましょう。また、贈与する金額と年数を決めてしまうと連年贈与(定期贈与)とみなされて贈与税が加算されることがあります。贈与契約書を作成したり、毎年違う金額を贈与したり、毎年違う時期に贈与したりして定期贈与に当たらないよう注意してください。 

暦年贈与については「【生前贈与の節税】生前に手を打てる節税方法を徹底チェック」で詳しく解説しています。

相続に詳しい税理士に相続申告を依頼しよう

一次相続は、両親のうちどちらかが存命のため兄弟間でもめることは少ないのですが、二次相続時には遺産相続が「争続」となりかねません。争いを避けるためにも、両親が健在のうちによく話し合っておくことが大切です。また、相続は一次相続と二次相続を踏まえた対策を講じる必要があるため、難しい場合は相続に詳しい税理士に相談してみましょう。

上に戻る

無料のご紹介窓口 / 最短即日からのご紹介